1974年3月5日に発売
作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一
歌:フィンガー5
この歌はメロディーも素敵なのですが、「個人授業」というタイトルが秀逸です。ウィキペディアによりますと、沖縄から出てきてなかなか売れずにいたフィンガー5をあるプロデューサーが知って、沖縄に帰る寸前に声をかけ、作詞の阿久さんと作曲の都倉コンビで大ヒットにしたそうです。ちょうど阿久さんと都倉さんが世の中に出はじめた頃とかぶるのですが、学園恋愛路線を思いついた阿久さんならではの、フィンガー5の成功でしょう。
一般的な男性は中学高校時代の頃は、年上の女性に憧れるものですが、そうした心情をうまく描いています。
♪いけないひとねといって
♪いつもこの頭をなでる
♪なぜかうっとりしいてしまう
♪あなたはせんせい
この「あなたはせんせい」が若い男性の心を見事なまでに映し出しています。そういえば、個人授業を英語にしたようなタイトル「プライベイトレッスン」というちょっとエロチックな映画も当時ヒットしたように記憶しています。そうした時代の雰囲気を掬いとる才能にあふれている阿久さんらしい発想です。
このヒットのあとに「学園天国」と続くのですが、こちらのほうが世の中的には知られているかもしれません。理由は小泉今日子さんがカバーしているからですが、小泉さんが出したのは1989年となっていましたが、フィンガー5のヒットから15年経ってもヒットするということは、この歌が名曲である証です。やはり、阿久さんは天才です。
先ほど、阿久さんは「時代の雰囲気を掬いとる」と書きましたが、若い男性が年上の女性に恋心を持つのは、よく考えましたら、いつの時代もそうでした。ただ、それを「言葉にした」というところが阿久さんの天才たるところです。
それでは、バイナラ。