矢切の渡し

作詞:石本美由起/作曲:船村徹
主な歌い手:細川たかし、ちあきなおみ

解説
「矢切の渡し」(やぎりのわたし)は、石本美由起の作詞、船村徹の作曲による演歌。1976年にちあきなおみのシングル「酒場川」のB面曲として発表され、1982年にはちあきなおみのA面シングルとして発売された。翌1983年に多くの歌手によって競作され、中でも細川たかしのシングルが最高のセールスとなった。
(ウィキペディアより引用)

僕がこの歌を知ったのは、最初に歌った「ちあき」さんではなく、細川たかしさんでした。ウィキペディアに書いてありましたが、「ちあき」さんはレコード会社の人がA面としての発売を考えていたところをB面にしたそうです。

なので、といってはなんですが、細川さんが歌って大ヒットしたあと「ちあき」さんはテレビなどではあまり歌わなかったのかもしれません。僕からしますと、やはり細川さんの伸びのある歌声、声量の大きさがこの歌の魅力を高めているように思いますので、細川さん押しです。

細川たかしさんという歌手は少しばかり変わった性格の方のようで、ホントはものすごいイケメンなのですが、そうしたことを気にかけることを全く感じさせず、人からどう見えようと「我が道を行く」という気概を感じます。今のあの頭にしても「かつら」疑惑がありますが、当人がそうした噂について言及して、「これ、地毛だから」と笑い飛ばしていました。そうしたところが好きです。

この歌詞はいかにも「昭和」といった感じがしますが、そもそも川を船で渡るなどは今の若い人は想像もつかないでしょう。実は、僕は幼稚園の頃、船で川を渡っていた経験がありますが、最も記憶に残っているのはその川を父に肩車をされて渡った経験です。

もちろん当時は父も若かったのですが、あるお休みの日、父は僕と姉と妹と親子4人で川向こうの遊園地に遊びに行きました。しかし、父は遊園地でお金を使いすぎてしまい、船に乗るお金がなかったようです。ですので、父は川の浅いところをみんなで歩いて渡ったのでした。なんと昭和的なエピソードでしょう。

そんな僕のエピソードはともかく、この歌詞のなんと短いことよ。そして、なんと魅力的なことよ!です。

♪「つれて逃げてよ…」
♪「ついておいでよ…」

ときて、

♪親のこころに そむいてまでも
♪恋に生きたい 二人です。

これだけで十分です。本当に好きあった者同士であるなら、どんな状況になろうとお互いに助け合って寄り添って生きていくのが「愛」というものですよね。僕はラーメン店時代にアルバイトの学生に

「なんで結婚したんですか?」

と聞かれたことがあります。僕はそのとき

「ずっと一緒にいたいから」と答えたのですが、その学生さんから後年、「その言葉が一番記憶に残っている」と言われたことがあります。でも、僕、結婚の基本はそこにあると思うんですね。「そこ」とは「一緒にいること」です。そうでないのから結婚などせずに、ずっと恋人というか友だちというか、親しい人という間柄でいいと思うんです。

「結婚する」の理由って、「一緒にいたい」からだと思っています。なので、僕には単身赴任など論外です。それでは結婚する意味がないではあ~りませんか。この歌には結婚の核心が書かれているように思っています。

このエッセイは3週間ぶりの投稿なのですが、年末からずっと忙しくて書く時間がなかったのが理由です。これから続けますので今年もよろしくお願い申し上げます。

それでは、また。

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