2013年8月21日、AKB48のメジャー32作目のシングルとしてキングレコードから発売。
作詞:秋元康、作曲:伊藤心太郎、振付:パパイヤ鈴木
基本的に僕はアイドル系にあまり興味がないので、AKB48という名前は知っていましたが、ヒットしている楽曲名まではあまり知りませんでした。
しかし、この歌だけは知っているくらい、社会現象になっていたと言っても過言ではないでしょう。
この楽曲で「何がすごい」って、そりゃあなた、32作目ということですよ。
新人でもないこの時期に、これだけの大ヒットを出せたところが本当にすごい!
秋元さんには常に批判がありますが、それはさておき、ヒット曲を出す才能があることは間違いありません。
多くの芸能人がヒットを狙う中で、それを継続して実現しているのですから、並大抵の天才ではありません。
ところで、最近少し気になるのは、今のフジテレビをめぐる問題です。
先日もとんねるずの石橋さんが過去のセクハラ問題で週刊誌を賑わせましたが、それを言うなら、当時最もフジテレビと近く、力を持っていた一人が秋元さんです。
絶対に叩けばホコリが出てくるはずですし、飛んでくる火の粉に気が気でないかもしれません。
余計な話はこれくらいにして。
秋元さんは、普通の女の子の気持ちを掬い取ることに非常に長けています。
しかも、それを上手に言葉にするところが秋元さんの天才たるゆえんですが、それと同じくらい高い能力を持っているのが、メロディーを「選ぶ力」です。
「選眼力」という言葉があるかどうかは知りませんが、多くのメロディーの中から、歌詞と歌い手の雰囲気にぴったり合うものを選び抜く力は本当にすごい。
「おニャン子クラブ」の頃から秋元さんは基本的に歌詞のみを担当していましたが、必ず素敵なメロディーが付いてきました。
「おニャン子」の時代の事情は詳しくありませんが、あるインタビューで「ものすごい量のメロディーの中から自分が選んでいる」と話していたのを覚えています。
もしそれが真実なら、「素敵なメロディーを作る」こと以上に、「その歌詞にぴったり合うメロディーを探す」ことが重要、ということになります。
その意味で言えば、この「恋するフォーチュンクッキー」は、秋元さんの集大成と言ってもいいのではないでしょうか。
そしてもう一つ忘れてはいけないのが、「売り出し方」です。
MV(ミュージックビデオ)を含め、素人の人たちに踊ってもらうという作戦が大成功しました。
ひねくれ者の僕からすると、踊っている素人――特におじさんやおばさんといった中高年の方々――は「作られた素人」だと感じてしまいますが、それでも大衆の心をつかむには十分でした。
このマーケティング面でも、AKB48の集大成だったと言えるでしょう。
この歌のメロディーを聴くと、どこか「メダカの兄弟」を思い出すのですが、シンプルなメロディーという点で共通するものがあります。
「恋するフォーチュンクッキー」は童謡とはかなりイメージが異なりますが、実は「メダカの兄弟」と似た親しみやすさを持っている――そう感じるのは僕だけでしょうか。
それでは、また。