春雨

春雨
村下孝蔵のデビュー2年目、2枚目のシングルとして発売
1981年1月21日にCBSソニーよりシングルが発売
全曲、作詞・作曲:村下孝蔵、編曲:水谷公生

いつも書いていることですが、この村下孝蔵さんの歌を知ったのもヒットしていたときよりずっとあとです。基本的に僕が歌を知るのはラーメン店時代に有線から流れてきたことがきっかけだと思っています。ですので、おそらく村下さんもそうして経緯で知ったのだと思います。

僕が村下さんの歌で知っているのは、この「春雨」と「初恋」と「踊り子」の3曲だけなのですが、これらに共通しているのはメロディーが素晴らしいことです。心の中にすんなりと入ってくるのですが、「心に残った歌」というよりも「心に残ったメロディー」といったほうが似合っているかもしれません。

僕が好きな3曲の中で「春雨」を選んだのは、歌を歌うことは関係のないことをしているときに、ふいにこの歌の出だしのメロディーが口に出てくることが多いからです。

♪心を編んだセーター

と始まるのですが、「毛糸」を編むのではなく「心」を編んだのですから、どれほど心がこもっているかがわかるというものです。今日の朝の番組で、ジャニーズが好きすぎてカッターナイフで脅迫してまでつきまとった女子高生が逮捕されたニュースが報じられていました。僕からしますと、そんなことをせず「心」を編んで渡したほうが思いが伝わってだろうに、と思ってしまいます。

「春雨」と聞いて食材を思い出す人もいるかもしれませんが、僕は「はるさめ」はあまり好きではありませんので、間違うことなく村下さんの「春雨」を思い出します。2番の歌詞は

♪あの人を変えた都会(まち)
♪すべて憎みたいわ

となっているのですが、松本隆さんが作詞をして太田裕美さんが歌った大ヒット曲「木綿のハンカチーフ」を連想させる歌詞です。おそらく当時は恋人同士の片方が地方から都心に出てきてことで別れる恋人がたくさんいたのでしょう。時代を映している歌詞なのかもしれません。

ウィキペディアによりますと、村下さんはコンテストで優勝しながらも外見(普通の中年の顔をしています)と時代の変化(フォークが時代遅れになりつつあった)でレコード会社も売り出しに迷ったそうです。売れるまでに時間がかかったのもそうしたことが影響しているようです。いわゆる息が長い曲だったことが、村下さんの知名度を上げることにつながったようですが、好きなことを続けることの意義を感じさせる村下さんの人生軌跡です。

僕が村下さんの歌を3曲しか知らないのは、その後あまり見かけなくなったからですが、その理由はたまたま「春雨」を聴いていて知りました。若くして病気でお亡くなりになっていました。まだ46才という若さはあまりに早すぎます。売れることにそれほど執着していなかった村下さんですので、病気さえしなかったなら「わが道を行く」の方針で今でも活動していたのではないか、と思えるだけに残念です。

YouTubeでは、広瀬すずさんなど若い俳優さんを映像で使っている配信が多いのですが、「春雨」「初恋」「踊り子」とどの歌にもマッチしていますので、心が癒されます。歌声も素敵ですので、是非ともご覧いただきたく思います。

村下孝蔵さんメドレーです。

こちら

それでは、また。

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