スカイレストラン

1975年11月5日発売
ハイ・ファイ・セット
作詞:荒井由実 作曲:村井邦彦 編曲:松任谷正隆

ユーミンさんの作詞作曲ですが、いつも書いていますように、そしてあくまで僕の個人的見解にすぎませんが、この歌はユーミンさんよりも山本さんの歌声のほうが魅力が伝わります。実は、いま「魅力が倍増します」と書きそうになったのですが、そこまで書きますと、さすがにあれで、あまりにもえげつない表現ですので、少し抑えて「魅力が伝わります」と表現しました。

今回書くにあたって調べていくうちに幾つか知らなかった情報を得ました。僕がこの歌を知ったのは「ハイ・ファイ・ブレンド」というアルバムなのですが、この歌はシングルでも発売されており、そのB面が「土曜の夜は羽田に来るの」だそうです。この歌も女ごころを見事に切り取った歌詞なのですが、どこかしら「スカイレストラン」と似たような風景が浮かんでくるのはそうした事情もあるのかもしれません。

どちらも男性に振られる女性の心情を実に巧みに掬い取り、本当に心に染み入るのですが、その最大の要因はなんといっても歌詞にあります。女ごころを書かせたら日本一と思うユーミンさんの真骨頂です。

♪なつかしい電話の声に
♪出がけには髪を洗った

お~、お~、これだけで情景が浮かぶではあ~りませんか!

秀逸はなんといってもこれです。

♪もしここに彼女が来たって
♪席を立つ つもりはないわ

お~、お~、強気だけど切ない女こころが伝わってくるぅじゃ、あ~りませんか!これを秀逸と言わずなんといいましょう。

♪今だけは彼女を忘れて
♪わたしを見つめて

お~、お~、これほど元カノを忘れな草にする男、いったいどんな男なんだー、僕も言われてみたい~!

以上、現場からでした。

それでは、また。

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