作詞・作曲:荒井由実 編曲:松任谷正隆
三木聖子への提供曲として作られ、1976年にシングルが発売された。のち、1981年に石川ひとみのカバーシングルが発売され、石川の最大のヒット曲となった。
(ウィキペディアより引用)
もちろんおじさんの僕は三木聖子さんが歌っている姿も、石川ひとみさんが歌っている姿も見ています。三木聖子さんのときも「なかなかいい歌」と思っていましたが、正直なところそれほどヒットはしませんでした。
それが5年後に石川ひとみさんが歌って大ヒットしたのですから、歌の「よしあし」ってわからないものです。石川さんの歌唱力のよさと思う人もいるかもしれませんが、三木さんだって石川さんに負けないくらい見事に歌っていました。声量が少ないわけでも、高音が物足りないわけでもなく、僕からしますと甲乙つけがたい歌いっぷりでした。
やはり、なにごともタイミングってあるんですよね。こう言ってはなんですが、かわいらしさでは、三木さんのほうが上回っていたのではないでしょうか。いえいえ、石川さんがかわいくないというのではなく、外見的にもどちらにも同じくらいの可愛さがありました。それなのに、ランキングであれほど差がつくとは、やはりタイミングってあるんですよねぇ。
というわけですが、ヒットのレベルが格段に高い石川さんの歌声を僕の念頭に置きつつ、ここから先を書きたいと思います。それにしてもユーミンさんの女心の描写のすばらしさに感嘆です。
♪あの娘が急になぜか きらいになったのは
♪あなたとこんなふうに 会ってるからなのね
おお、おお、今だったら間違いなくストーカーですよね。
♪もうすぐわたしきっと あなたをふりむかせる
こ、こ、こわい…。女の執念というものを感じます。
しかも
♪あの娘がふられたと 噂にきいたけど
♪わたしは自分から 云いよったりしない
とか
♪別の人がくれた ラブレター見せたり
♪偶然をよそおい 帰り道で待つわ
なんと計算高い女よ。よく考えたら、こんな女の子と結婚したら息苦しくて、数年後に離婚するだろうな。
実は、歌詞の最後も
♪あなたをふりむかせる
と、最後の最後まで執着心がつづられているんですけど、この歌、純愛というよりももっとなんかこう、怨念に近いものがありますよねぇ。この歌詞を聖子ちゃんとかひとみちゃんとかみたいなかわいい人をしたアイドルが微笑みながら歌っています。あれだけかわいい人に言われたら、確かにうれしい部分はあると思うんですけど、「可愛い」とか「美しい」って「三日で飽きる」っていいますし、そうなりますと、それでも付きまとわれるんですから…。よくよく考えたら、なんかこわい歌ですよねぇ。
それでは、また。