作詞・作曲:KAN
KANの楽曲。自身の8作目のシングル
1990年9月1日に8cmCDとしてリリースされ、1991年1月1日にカセットテープとして再リリースされた
オリコンでは8週連続1位にチャートインし、累計売上は201.2万枚を記録
今週は違う曲を書くつもりだったのですが、突然のKANさんの訃報を聞き、この曲に変更することにしました。
冒頭で書きましたように、200万枚以上も売れたのは、なんと言ってもテレビ番組の挿入歌だったからです。「やまだかつてないテレビ」という山田邦子さんがMCを務めていた番組ですが、リズミカルでシンプルなメロディーが視聴者に受けたことがよかったのでしょう。
いつの時代もそうですが、ヒットするには楽曲の魅力以外になにかきっかけが必要です。「やまだかつてないテレビ」は山田邦子さんの人気絶頂時代にゴールデンで放送されていた番組ですが、番組の中で使われるタイミングがぴったりでした。もし、そうした要因がなかったならそこまでヒットはしなかったように思っています。
この番組ではKANさんのほかに大江千里さんも出演していたのですが、どうしても僕の中で二人がだぶってしまいます。大江さんは現在ニューヨークで音楽活動をしているようで、時折ネットなどで報じられています。僕はたまたま経済誌関連で見かけたように思いますが、単身米国に渡ったそうで尊敬しています。
僕の記憶では「やまだかつてないテレビ」は深夜に放送されていた「いりなりフライデーナイト」がゴールデンに引っ越してきた印象があります。調べましたところ、この時期は山田邦子さんの絶頂期だったようで、8年連続で「好きなタレント」ナンバーワンに輝いていたそうです。僕はそこまでの記憶がありませんでしたが、すごい人気だったのですね。
それはさておき「愛は勝つ」。
♪心配ないからね 君の想いが
♪誰かにとどく明日がきっとある
このストレートな歌詞がこの歌で訴えたいことをすべて表しています。恋の相談に答える歌です。この歌は歌詞というよりも、やはりポップなメロディーが受け入れられた要因だと思います。こう言ってはなんですが、歌詞は本当にストレートな表現で、それがこのメロディーに合っています。このメロディーあってのこの歌詞です。シンプルであるがゆえに、ノリがよく飽きられず、それが200万枚も売れた理由ではないでしょうか。
61歳という若い年齢で旅立ってしまいました。もっとやりたいことがあっただろうにと思いますと、残念でなりません。
ご冥福をお祈りいたします。
それでは、また。