舟歌

1979年5月25日発売
作詞:阿久悠
作曲:浜圭介
歌:八代亜紀

この歌を選んだのは先日八代さんがお亡くなりになったからです。演歌歌手の方々は下積み時代があり、苦労した経験があるからでしょうか。皆さん、人柄がいいように思っています。八代さんももちろんですが、自分が成功したからといってほかの人を見下すこともなく誰にでも分け隔てなく接している印象があります。

そんな八代さんが歌った楽曲ですが、もちろんこの歌の魅力は八代さんの歌唱力あってのものですが、同じくらい作詞家・阿久悠さんの歌詞力もあります。「いかにも昭和」といった感じの歌詞ですが、まさに阿久さんの真骨頂といえる楽曲です。同じ系列としては河島英五さんの「時代おくれ」が思い浮かびますが、今話題の生成AIに絵を描かせたなら「うらぶれた酒場でひとりお酒を飲んでいる画」を描くのではないでしょうか。

♪お酒はぬるめの 燗がいい
♪肴はあぶった イカでいい

僕が言うまでもありませんが、阿久さんは天才です。とわかったようなことを書いていますが、実は僕はお酒が全く飲めません。ですので、間違っても一人で酒場になど行きませんし、一度も行ったことがありませんが、ドラマなどでそのような光景は見たことがありますので、想像の世界では理解できます。

お酒の話で思い出すのは、大学に合格して初めて友だちとスナックに行ったときの話です。それまでお酒など一口も飲んだことがないのですが、友だちに誘われてつい行ってしまいました。初めて飲むのですから、「どれだけ飲んだらどうなるか」さえわからない状態でした。ただただ飲んでいましたら、と書きながら、おそらくそれほど飲めないはずですので量は大して飲んでいないはずです。それでも気持ち悪くなりトイレで吐いてしまいました。そんな記憶があります。

♪店には飾りがないがいい
♪窓から港が 見えりゃいい

この歌詞ではやはり、「ないがいい」でしょう。「ないほうがいい」が正しい表現でしょうが、「ないがいい」がこの歌詞が描きたい「風景」をきれいに映し出しています。

僕には2歳離れた姉があるのですが、その姉はおとなしく地味な性格ででしゃばることなど絶対にしない性格でした。その姉がこの歌を口ずさんでいたことがあります。そんなことはあまりしない姉でしたので、とても珍しく印象に残っています。ですので、「舟歌」と言いますと、いつも姉を思い出しています。

ちなみに、一昨年亡くなったお母ちゃんは「ちあきなおみ」さんの「喝采」を口ずさんでいました。

それでは、また。

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