水車

1977年4月21日発売:ふきのとう4thアルバム「水車」に収録されている楽曲。
作詞作曲:細坪基佳
歌:ふきのとう

「ふきのとう」さんの歌はなんどか紹介していますが、この歌も「ふきのとう」さんらしい楽曲の一つです。ファンでない人からしますと「単調なメロディーの繰り返し」と感じてしまうかもしれませんが、ファンである人からしますと、その「単調さ」がなんとも魅力なのです。

「ふきのとう」さんの魅力の一つには歌詞から伝わる「切なさ」がありますが、この歌からもその「切なさ」がとてもとても伝わってきます。繰り返しますが、ファンからしますとですが…。

♪ポケットの重さ分の切符を買えば

この表現はとても漫画チックなのですが、当時はそうした比喩が流行っていたような気がしないでもありません。もちろん、僕は好きですが。この漫画チックと言われてすぐに思い出すのが田淵由美子さんが描いていた「クロッカス咲いたら」という漫画です。

当時僕は少女漫画にハマっていたのですが、おそらく3つ違いの妹の影響があるかもしれません。確かな記憶ではないのですが、妹の漫画を借りて読んでいたのかもしれません。その中で「クロッカス咲いたら」という漫画が、あれから40年以上経ちますが、記憶に残っています。タイトルまで覚えているのですから、余程感動したのでしょう。ちなみに、ネットで検索したところ、なんと、この漫画を「少女漫画の原点」と評していました。そんな漫画に出会えていた僕はなんと幸せ者でしょう。

それはともかく「水車」です。

♪絵はがきのような恋だったのだろう
♪哀しみの影だけが残った
♪うわべだけの美しさに惑わされ
♪有頂天になっていたぼくに

おお~、おお~、僕の青春そのものじゃないですか! 

それにしても「うわべだけの美しさ」ってついつい求めちゃいますよねぇ。今の時代はルッキズム批判がネット上などでかまびすしいですが、男にしろ女にしろ美しいものに惹かれるのは人間の自然な気持ちだと思います。大谷選手の野球選手としての能力の高さは称賛されていますが、人が持って生まれた才能がたまたま外見だったというだけでそれを個人の魅力の一つにすることに対して批判するのは、ちょっと「お門違いではないか」と僕などは思ってしまいます。

そういやぁ、僕が小学校6年生ときに好意を持った少女は、外見はボーイッシュでとてもかわいい女の子でした。小さい頃から僕はかわいい子が好きだったのです。しかも運動神経がとてもよく、学年のリレー選手にも選べれるほど足が速い女の子でした。その子の名前はともて変わっていて、「ぬい」ちゃんという名前でした。まるで昭和初期の頃のような「ひらがな」二文字でしたので、とても印象に残っています。

僕は大人になっても身長は低いほうの部類でしたが、小学校時代はもっと背が低く「ぬい」ちゃんのほうが高かったのです。実は「ぬい」ちゃんは僕よりも学年が一つ下だったのですが、それでも僕より背が高かったのです。なのに、「ぬい」ちゃんは僕が小学校を卒業したときに「えんぴつを一ダース」プレゼントしてくれました。

もし、プレゼントしてくれたのが「水車」だったら、いいオチになったのですが、現実は甘くはありません。

それでは、また。

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