白い夏の詩

1975年5月25日発売
作詞:竜真知子/川本明
作曲:市川善光
歌:とんぼちゃん(のちに改名・とんぼ)

僕が今一番気に入っている「歌詞サイト」は「Uta-Net」というサイトです。このサイトの長所はいくつかの動画サイトも紹介しているところです。ですので、すぐに歌を聴くことができますし、その歌もいろいろなパターンから選ぶことができますのでとても重宝しています。

僕が「Uta-Net」を知るきっかけになったのは、このエッセイを書くようになったことですが、書くにあたり映像を見ながら歌詞に思いを馳せますと自然と文章が生まれてきます。ところが今回の「とんぼちゃん」の「白い夏の詩」は検索結果に出てきませんでした。さすがに古いということもありますが、同じくらいの要因で「とんぼちゃん」があまり売れていなかったこともあるかもしれません。

それでも全く情報が出なかったわけではなく、ほかの「歌詞サイト」では出てきました。やっぱりインターネットは素晴らしいですね。それはともかく、この歌で最も僕が気に入っている歌詞は出だしのこれです。

♪テニスコートのボールの音が
♪わたしの心を弾ませる

この「テニスコートの」の部分がなんとも心地よく、軽快なリズムとメロディーがすぐに口から出てきます。この歌を聴いてからかれこれ半世紀ほど経ちますが、全く色褪せずに口ずさむことができます。この二人の歌声がこの歌詞とメロディーにとてもマッチしているのですが、当時はこのデュオのほかに「ふきのとう」とかまだグループになる前の「オフコース」とか、2人組のフォークソング歌手がたくさんいました。

僕がとんぼちゃんで印象に残っている場面は、当時夕方に放送されていた「ぎんざNOW!」というテレビ番組に出演したときです。この番組は「AKB48」の前に秋元康さんがプロデュースをして成功させた「おニャン子クラブ」が生まれた番組です。番組内で生で歌ったのですが、その際に自分たちのコンサートの告知をしたのですが、いろいろな方に来てほしいという言葉の流れの中で「若い方も、おじさんも、おばさんも、足のない方も…」と本人は悪意はなかったのでしょうが、障碍者を傷つける言葉を発してしまいました。

この告知のあとCMに入ったのですが、番組再開後に司会者の「せんだみつお」さんが謝罪の言葉と二人に注意をする言葉と告げました。もちろん二人もお詫びの言葉を述べたのですが、つい「言い訳めいた言葉を付け足してしまいました。すると、司会のせんださんがたしなめる言葉を二人に向かって発していました。

当時、せんださんは「コマネチ、コマネチ」などとふざけた振る舞いで笑いをとっていたタレントさんでしたが、社会人としてきちんとする必要性があるところでは、厳しく接していたのが印象に残っています。僕はこの歌が好きで、出だしを口ずさむことが多いのですが、その度にせんださんのことを思い出してしまいます。

僕の中では、「とんぼちゃん」と「せんだみつお」さんはセットになっているのです。

それでは、また。

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